人生において最も大事なことは人それぞれ。それも一つではないと思う。
家族は当然大事で最優先にしたいと思っていても、家族の事だけを考えることは出来ないし、仕事をして生活を豊かにすることが家族のためになることもある。だから日々の暮らしは、いろいろなものに追い立てられているし、常に強いられている。同じような毎日が長く続いていると、尚更に自分が失われていくような感覚すら感じるようになるかもしれない。
仲間と一緒にバドミントンの大会に参加するために埼玉から大阪に来ていた50代の女性が話していた言葉を思い出す。

バドミントンで人生が変わった

「私は、このバドミントンクラブに入らなかったら、きっと旦那と離婚して、実家の青森に帰っていたと思う。ここにいれて人生が変わったと思っているの。」
「不満ばかり口に出していたし、家族に優しくなれない。それくらい追い詰められていたし、毎日が苦しかった。」
「それが、バドミントンを始めたことで、マイナスなことばかり考えていた自分が変わって、本当の自分を取り戻せたんじゃないかと思っているの。」
「だからみんなには本当に感謝しているんです。」

人生を楽しむきっかけ

同じことの繰り返しの毎日に疲れている

きっと、主婦としての日常の繰り返しを続けていた暮らしに、精神的に疲れていたんだろうと思う。精神的に疲れていると意欲が湧いてこないし、楽しむことを忘れてしまうのかもしれない。結果的には、肉体的にも重たい疲れを感じてしまう。
この人は、そんな日常にバドミントンを取り入れたことで、気持ちに変化があったのだと思う。自分でも気づかないくらい小さな変化だったかもしれないけれど、振り返った時にものすごく大きな変化だった。
普通に考えてみると、疲れを感じている人が、バドミントンのようなスポーツをすることは、もっと疲れを感じてしまうことなのだろう。何も考えず、何もせず、ゆっくりすることの方が、疲れを癒す方法として思いつきやすいこと。
でも違う。精神的な疲れは、日常の繰り返しの中ではなかなか癒すことができない。ぐっすり寝て、何もしない日があっても、すぐに日常に追い立てられてしまうから。

小さな変化を起こすきっかけ

だから、自分にとっての非日常を取り入れることが大切。どんなことが自分にとっての癒しになるかは人それぞれで、それも最初は自分でも気づかないくらい、とても小さな変化でしかないことかもしれないけれど、この人にとってはバドミントンだった。それも個人ではなく、チームに加わって、仲間と出会うことだったのだと思う。
それで彼女は自分にとって大事な家族のことも上手くやれるようになって、人生を楽しめるようになった。
精神的に疲れている時は、大事なことも疎かになってしまうから、非日常をプラスすることが、人生を楽しむためのきっかけになると思う。
何かを始めてみよう。